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2007年11月26日 夢二画集・旅の巻

 「京都の女が能の面なら、金沢の女は内裏雛といはふ。現実的な京都の女よりは、夢見てる加賀の女が好い、主君のため御仏のためと行方を決めてしまって、なるようにしかならないのだと、すべてを運命に託して、その日、その日を心安く暮らしていく、古い時代の金沢が好きだ。
 土蔵の長い士族町を歩きながら、もしやあの倒れかかった、門の内から・・中略  色白の女の子が、旅人を見送つていないだろうかと、そんな子供じみたことを考えながら、今日味噌蔵町を歩いたよ。」(夢二画集・旅の巻)

 金沢大学に入学した昭和40年、私の最初の下宿が味噌蔵町というところで、まさに、夢路の妻、岸たまきが生まれた味噌蔵町でした。

 たまきは、金沢市味噌蔵町に生まれ、代々加賀藩に仕えた士族の娘で、金沢初の市立高等女学校に入ります、大変な美貌の人との評判でした。
 結婚、中退、夫の急死と、その後上京し「つるや」という絵葉書の店を開店、たまたま来た夢二がたまきの美貌を見初め、2ケ月後再婚。
夢二24歳、たまき26歳でした。
 夢二はたまきをモデルに描く内に、夢二式美人いう言葉が生まれ、大正の歌麿とまで称せられたのは、岸たまきの存在を抜きにしては語れないのです。

竹久夢二が明治43年5月5日に金沢を訪れます。敬愛する泉鏡花の土地でもあり、妻の故郷でもある金沢を訪れます。2週間にわたり滞在、浅野川から兼六園、さらに寺町や野田山へ、勿論彼女が生まれた味噌蔵町を深い感慨を抱きながら歩いたことは言うまでもないでしようネ。

今から思えば、
良いところに下宿したものだなとあと、此方も感慨深いものです。


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